ヤゴが水から出てきました!~オニヤンマのヤゴを飼育しています~
7月末にキャンプに行った先の小川で“オニヤンマのヤゴ”を見つけ、小3の息子が「夏の自由研究」と言う口実で飼育していました。
なんと、そのヤゴが水から出てきて、どうやら羽化の準備をはじめたようです。
オニヤンマはヤゴ期間3~5年
“ヤゴ”はトンボ全般の幼虫を差す通称で、トンボの種類によって形が違います。
小川で発見してその場で調べて見ると、どうやら“オニヤンマのヤゴ”らしい。
通常、トンボは春に卵からかえりヤゴになり、秋には羽化してトンボになるのですが、オニヤンマのヤゴは大きいので、ヤゴの期間が3年~5年あるらしい!
今、何年目かもわからんのに、越冬する生き物の飼育は難しでしょ…とリリースを提案しましたが、「自由研究にするから」と結局、自宅で育てることに。
5,000円もかけて、ヤゴの生活環境を準備しました。
昆虫の飼育、最大の難関はエサ
動く生き物を食べる昆虫の飼育はとても難しいです。
去年はカエルの飼育を試みましたが、ハエなどの生きた虫を食べるので、ハムやパンなどはいっさい食べず、断腸の思いでリリースしました。
今年のヤゴのエサは“メダカ”です。メダカは一匹55円。
3年も生きるなら、増殖した方が安上がり。と思って、さらに5,000円かけてメダカ養殖用の水槽まで準備。
ところが北海道も例年にない猛暑で水温管理が難しく、メダカは次から次へと力尽き、購入してエサを与えるターンからなかなか抜け出せずにいました。
肺呼吸になったら水には戻れない
そうこうしているうちに、なんと、ヤゴから水からでて、流木の上で休んでいます。
羽化の準備と思われ、肺呼吸になるので水には戻れなくなります。
慌てて、水位を低くして、落ちても溺れないようにおしぼりを敷いて(本当はミズゴケみたいな自然のものが適しているんですが、なんせ急だったので、おしぼりで代用)、
水槽はビニール袋でふたを作って、少し天井を高くしました。
オニヤンマのヤゴは垂直な場所で羽化します。室内に脱走したヤゴはカーテンなどの好むそうなので、水槽の中にはダスターでカーテン風にしてみました。(脱走だけは、ご勘弁)
湿度を保つために、エアレーションも必須とのこと。
水位を低くしたいのでフィルター装置からチューブを外して、チューブを直で水に入れています。
オニヤンマのヤゴは羽化準備2日~1週間
多くのトンボは、羽化準備に入ると敵に襲われないように、その日のうちに2時間くらいかけて羽化するそうですが、オニヤンマのヤゴは例外で、湿った木や石の上で2日~1週間くらい過ごしてから、羽化するそうです。
全然、動かないので心配ですが、不意に動いたヤゴが流木から落ちて、おしぼりの上に落下した時は、即席でも、おしぼり敷いといてよかったー。
今はそのおしぼりの上で、またじっとしています。
羽化の様子を撮影する気、満々でGoproもセットしました!
もう、ヤゴは食事が必要なくなったので、奥の水槽はメダカとネオンテトラで溢れています…さて、本当にオニヤンマなのか?
オニヤンマは夜の静かな時間に羽化することが多いそうなんだけど…今夜あたり、羽化するのかな?
日中の誰もいない間に羽化していたら、ちょっと残念。出来れば羽化する神秘的な場面を見てみたいです。
ところで、3年~5年ヤゴの期間を過ごすオニヤンマですが、我が家にやってきた年にさっそく羽化…本当にオニヤンマなのか?
(特徴は、オニヤンマのヤゴなんだけどね…)
全然、違うトンボが生まれたりして(;・∀・)
そうなったら、自由研究のテーマは来年訂正しないとね。(笑)
とにかく、最初は夫と2人でリリースを提案した私たちですが、今では生命の不思議に魅せられています。
息子に「ヤゴ、育てて良かったでしょ!ヤゴいなかったら、そんなに興奮することないでしょ!」って。
確かに、ここ数日のヤゴの変化にめちゃくちゃ興奮して、心配しているのは、私たちです。
羽化は、環境による失敗だけでなく、トンボ自体の失敗で羽が折れてしまったりすることもあるそうです。
どうか、無事に羽化しますように。
【8/30追記】なんで水中に戻ってるの?
8/27(日)
- 21時過ぎ、上陸。流木の上で休む。
━慌てて水位を低くしたり、環境を整える━
8/28(月)
- 7時頃、昨日から同じ体勢で流木の上にいたヤゴがおもむろに動き出し、おしぼりの上に落ちる。おしぼりごと少し引き上げて溺れないように調整。
8/29(火)
- 21時半、丸1日半、ピクリとも動かないので、もう死んでいると思い残念な気持ちになり(私が)帰宅した夫に報告。微妙に足が動いて生きていることを確認。
━転がり落ちないように、おしぼりを追加━
8/30(水)
- 明け方4時ごろ、まだおしぼりの上にいるのを確認
- 7時ごろ、息子が水中に戻っていることに気が付く
- 20時ごろ、陸上してじっとしている
8/31(木)
- 7時、場所移動。陸上だけど、気分転換か場所を変えた。エサは水中のメダカだけなので、食べていない。
肺呼吸になったんじゃないの??
こんなに心配したのに、自ら水中に戻るなんて、もう知らん!と、まるで子育てをしているよう。
流木の下に隠れるような形で水中に戻ったヤゴは、引き続きじっとしています。
「羽化が近づくと、水から出たり、入ったりの頻度が多くなる」と言う情報はあるんだけど、その「出たり入ったり」の間隔が1時間単位なのか、こんな長時間単位なのか、判断できる情報はなくて、
どんなに調べても、自然の生き物がデータや統計と同じように行動するとは限らないことを身を持って感じました。
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