目の前にあったジェンダーの課題


 治部れんげさんの本を読みました。

「男女格差後進国」の衝撃|無意識のジェンダー・バイアスを克服する

本のサイズやデザインから、なんとなく専門的な人のための本かな?と思ってしまいますが、私たち一般向けの本でした。

「国際データ」の話しから始まるので、出だし、少し苦しいですが、ぜひ、最後まで読み進めてほしいです。そのデータの意味や現状がわかりやすい事例とともに解説されています。


目の前にあったジェンダーの課題

私がジェンダーについて学ぼう。と思ったのは、3年前から参画している【高校生と一緒に学ぶ地域探究事業|まなびまくり社】の活動を通して、ジェンダーの問題をジブンゴトに感じたからです。

2年間の活動を振り返ってみると、ここに参加する高校生と大人の男女比は歴然で、ザっと見渡しても参加する高校生は女子が8割以上、かかわる大人はその逆で8割は男性。


ここにいる、たっぷりの好奇心と勇気をもってこの探究活動に参加した女子高校生たちが、これからこの地域で子育てもしながらも、贅沢にやりたいことやりながら伸び伸びと暮らしていけるんだろうか。と思ったら、ジェンダーの課題は目の前にありました。

一度この地域を出ても、この地域なら子育てもしながら探究し続けられると思える地域をつくって待っていること。それが私のミッション。



困っていないから関係ないは【無関心】の最高の見本

ジェンダーを近くで聞くようになったのは3年程前ですが、自分は困っていないから

  • 女性活躍のことも、
  • 女性リーダーのことも、
  • ワンオペのことも

遠いコト。と思っていました。


自分は困っていないから関係ないは【最大の無関心】だと言うことに気が付きました。

「metoo」活動のように困っている人が声を上げるものだと思っていましたが、困っていない人が、困っている人を理解することからはじまりますよね。(こうして書いてみると、「そりゃ、そうだ。」と言う当たり前の内容だ。)


そう言えば、中学生の頃「野球部に入りたい」と志願したら、「野球は男子のスポーツだ」って先生に断られ、しぶしぶマネージャーをやっていたことを思い出しました。

スコア票の書き方を覚えるのは楽しかったけど、それも最初だけで、野球をやらせてもらえない憎さが勝り、つまらなくなり、すぐにやめてしまいました。

やる気ごと、削がれるってこう言うことね。



理解不足

人の関係って、とてもたくさんあるよね。

  • 男女
  • 配偶者
  • 夫婦
  • 親子
  • パートナー
  • 上司と部下
  • 先生と生徒
  • 医者と患者
  • 友だち


ちょっとした思いやりで解決してしまいそうに思えるのです。でも、それは理解不足なんです。自分が自然でいられる環境では、発想できない事例がたくさんあります。


  • 結婚していない女性に、結婚についての価値観を聞いてみたい。
  • お子さんがいない夫婦に、その価値観を聞いてみたい。

人間関係によっては、ハラスメントと表裏一体のテーマがたくさん。

ジェンダーを考え出すと、その距離感がすごく難しく、窮屈に感じることもたくさんあります。

大切なのは受け手がどうとらえるか。


それは、きっと学び・知ることで理解できるんじゃないかなとこの本を読んで思いました。

学びを深めて、日常で、ジェンダーです!と主張するのではなく、軽やかに話題提供できる術を身につけたい。いつも、意識していることを、無意識に出来るような。

「無意識のバイアス」とはまた違う意味で。混乱するね。



職場の文化をつくるのは女性リーダーの役割です。

本に書かれていた言葉です。

そうか、そう言う役割があったのか。


私は今フリーランスとして活動していますが、様々な団体や組織で活動をしています。プライベートではPTA会長もしています。「やる人がいないから、やっている」気持ちがありましたが、女性がやることに、大切な役割があると知りました。

これからはチャンスが巡ってきたリーダー的役割は、すすんで引き受け、なんならこちらからすすんで狙いに行こうかなと思いました。



フットワークがいいのは都合の良いときだけ

私は今年の自己投資・自己研鑽として【サイボウズさんのPICプログラム】を受講することを決めています。

PICはポジティブ・インパクト・チャレンジの略で、

私は

  • ポジティブだし
  • フットワーク軽いし
  • モヤモヤってあんまりないし

これも、私には必要ないツールと思っていました。


なので、受講を決めたときは、自分がたどり着く「結果」よりも「過程」に興味がありました。


でも、ここ数日

  • ジェンダーのこと
  • 若者の自殺について

SNSで発信したところ、実は内心、ドキドキハラハラしている自分がいることに気が付きました。


「いいねの数が気になる」とは違います。今まで全然違う分野で繋がってきたフィールドで新しい分野についての興味関心を発信するということ。

  • わざわざここで発信する必要があるんだろうか…
  • 興味がある人たちの中で語り合えばいいんじゃない?

って。


PTA会長の活動では「否定」の意見も大切だと思って保護者の意見を受け取っています。会ったことのない保護者からの否定の意見と、仕事の繋がりがある方の否定の意見。

後者は自分の耳に入ってきにくいでしょう。(今のところ、前者も厳しい意見はありませんが…)

否定が欲しいわけではありませんが、否定がないと考えることが停滞してしまいます。

興味ない方に、知ってもらうことが大切だと思っています。



正解かわからない模索中のことへ、じりじり迫っていく様子も発信し続ける度胸を!

こんな時のために、私は人のためにPICを受講するのではなく、自分のためにも受講するんだなって、受講前に気が付けてラッキーでした。



(参考サイト)

「小さい空を、のぞいたら。」には、この本の著者治部れんげさん含め、様々な方がジェンダーについて自己開示をしてくれています。ぜひ、のぞいてみてください。




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